8 Jun 2017
時期が戻りますが、4月下旬伊勢神宮にて
伊勢神宮には毎年、初詣のつもりで、
1月~3月の間に出かけますが、
今年はトラブルや足の怪我等で遅れて、4月下旬になりました。
桜は散り、5月には見られただろう菖蒲の花の咲く前でした。
見られるお花は少なかったですが、神宮の木々には癒されました。
この日は晴天でした。
静かにたたずむ勾玉池とせんぐう館
すっかり時期が遅れてしまった神宮シャアが先になりました。 f(^_^)
なかなかブログに向き合えない日が続いています。
書きたいことがあっても諸事に心追われる内に時が過ぎてしまいますね。
久々の今日は、
昨日到着したばかりの花鋏のことで。
20年近くにわたり私が使っている花鋏は
アルス製の園芸鋏で華道用本格花鋏とは違います。
幅7,8ミリ以上の固い枝ものは苦手の鋏ですが、ステンレス製で錆びることもなく、
鉢植えの植え替え時の伸びた根切りや、常のお花の手入れに、
時に相当な荒い使い方にも堪えて、
今も尚頑張ってくれています。
今年、断舎利のつもりで、古くなって傷みも有った花器をいくつか処分し、
代わりにこれまでと違ったタイプとして、枝ものが活けやすいとされていた花器を買いましたため、
(デンマーク、ホルムガード製 フローラというもので、
検索すると出てきますよ。)
早速、花屋さんでドウダンを買い活けようとしましたところ、
手持ちのアルス製の鋏であいにく切れない・・・・・・・(;´▽`A“
枝ものが切れないということを忘れていました。
ということで急遽、枝ものも切れるとされていて値段もお安い鋏を通販で買ったのですが、
これが気に入らない。
全く気に入らない。
ドウダンは切れましたが、そういう問題ではないのだ。
これほど気に入らない鋏って有り!?
何がどうしてかの細かいことは省きますが、
そもそも手に馴染みません。
(一応口コミの良い評判の鋏なのですけれどネ。( Д) ゚ ゚)
それでも止むを得ず使っていたところ、
気のせいか、お花の方でも嫌がっている気がしてくるのでした。
私の手が嫌がっているのか、
それとも本当にお花達が、あるいはその精が、その鋏は嫌よと言っているのか?
真相は判りません、
気のせいと言われれば、確かにそうかもしれません。
が、そうとばかりは思えない私は、私らしく(笑)チューニングして、
一応”お花達の意見”を聞いてみることにしました。
その結果、買ったばかりだった花鋏を、再び買い替えることに。
とはいえ、近くに刃物屋さんが無いため実物を見られず、
鋏選びはそれなりに(いささか変わった)手間がかかりました。
ネットで調べ、これはどう?とお花たちに聞きます。
花鋏は、再度買うなら今度は一生使いのつもりでと考えると、
そこそこ良いとされるものは数千円から上は20万もするものもあります。
華道家でもない私ですから、お高いのは駄目よと花たちに言いきかせながら、
ネットで写真をじっと見て説明も読み、
そのイメージを花に送り、これはどう?と、聞きます。
それを繰り返しました。
返事を受け取るにはペンジュラムも活用します。
が、どれもこれも、どうしても、お花たちからのYesGoが来ませんでした。
そこでデパートに行き、
近場のデパートにはどこも日本橋「木屋」が入っていますので、
その「木屋」さんに寄り、お花鋏を見せてもらいました。
手に取り、説明を聞きながらじっと見るうちに、
これ良いかもと感じる鋏がありましたが、
取りあえずはイメージを頭に入れて家に帰り、
先ずは花たちに意見を聞くのでした。
木屋製の鋏にはペンジュラムは首を縦に振りました。
NoでもYes Goではない。これは何?
不可解と思いつつ、木屋のHPを調べると、
木屋ショップには売っていないはずの”国治”銘の鋏の説明が有るのを発見しました。
「国治」銘は
関東では有名な鋏。
でもどこのお店でも希望のタイプのお品は「売り切れ」となっていましたし、
価格も希望予算より上回りましたので、選択肢に入れていなかったのです。
が!
試しに、この鋏はどう?とお花たちにイメージを送って聞くと、
初めて、お花たちが大喜びしているような気が・・・・・・・・・、
そこでお花の前に、ペンジュラムセットを置き、
このペンジュラムを通してはっきりお返事くださいと依頼すると
ペンジュラムが降り切れそうに大きくイエスと回るのです。
この反応はこの鋏が初めてでした。
でもショップに売っていないとこの時点では思っていた私は、一旦諦めたのですが、
翌日いきなり思い立って木屋本店にお電話を。
ここで木屋の本店が本格登場。
木屋製の鋏でペンジュラムが縦振りとなった意味は、この関連性に有ったのではないだろうか?
どこも売り切れとなっている鋏が
なんと木屋さんには在庫がありました。
しかも本店でのみの取り扱い商品とのことで、
デパートにもオンラインショップにも出していないのだそうでした。
貴店製の鋏に惹かれたのですが、どちらがおススメですか?とお聞きすると、
問題ではなく国治鋏の方が上だと。
(値段も上ですけどね。(^-^;。 単にご商売上の言?)
ウームと心で思案しつつ、
手にペンジュラムを持ち、電話器ごと花の前に行き、買い?と聞けば大きくYes。
発送しますか? え???と慌て、いくつか質問して時間稼ぎ・・・・・、
心を静めて、というか、もうやけくそで、送って下さい、着払いで。
大判風呂敷ってこのことね。後のお財布やりくりが涙(;ω;)
それが一昨日の事です。
そして昨日着きました。
早速、試し切りすると
切れ味はスパッというより、なぜか優しい。
良く切れますが、当たりが柔らかな気が。
手にも負担が少ない。
持った感触はソフトで心地良い。
手作りらしい何とも言えない優しさが全体から伝わる・・・・・・花鋏ってこういうもの?
お花達がこの鋏を選んだ理由が何となく判ってきた気が・・・・・・、
それはこの優しさではないだろうか?
京都には書籍にも取り上げられている有名な鋏屋さんがあります。
もちろん他にも、日本の刀匠技術を継承した素晴らしい鍛冶職人さんが各地におられます。
そういう職人さんたちによって作られた鋏を一つ一つ手に取ってみたなら
心が震えるほど素晴らしいと感じる鋏と多々出会ったかもしれません。
値段はもっともっと張るかもしれませんが・・・・・。
とはいえ、鋏を求めて各地を回る訳にも行きません。
簡単に出かけられる市内で実際に見ることの出来たお店が「木屋」さん。
その木屋さんでめぐり合った「国治」鋏、
私の今可能な最善のご縁なのだろうと思います。
鋏の表に銘の「国治」と、裏には扱い店の「木屋」と刻まれています。
温和な表情の素敵な鋏です。
鋏にも表情があるのですね~。
これが匠と称される職人さんの手作り品の味わいなのでしょうね。
とてもとても気に入りました。
自分の年齢からしてたぶん一生使いになるでしょう。
イメージを共有しながらこれを選んでくれたお花さんたちと一緒に、
昨日届いたばかりの鋏を眺めています。
始めての本格花鋏です。池坊タイプです。
大切に使わせていただきます。
来てくれたご縁に感謝、
ようこそ、私の手元に・・・・・・・。
今後の花活けが、幸せな時間になりそうです。(o^-^o)
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