身近な草花や、ハートで感じるスピリチュアルな話題や、詩や音楽や美術展、日常事等、徒然に記します。

抒情の風景、吉田博・木版画展を観て(その1)名古屋ボストン美術館にて

 

紫花アイコン 現在、千葉から東京までの5か所の巡回で
「生誕140年 吉田博展」が、開催されています。
(2017年2月現時点は久留米市美術館で開催中。)

名古屋ボストン美術館で開催の

吉田博・木版画展は

それとは別ですが、
おそらくは巡回展に時期を合わせたと思われます。


パンフレット表紙絵
「瀬戸内海集 「光る海」 大正15年 1926年」

 

菱ピンクライン

 

木版画のみの展示で、展示品はすべてMOA美術館からの借り入れだそうでした。

明治の画家、吉田博氏については、
恥ずかしながらあまり知りませんでしたが、
出かけてみれば、なんと奥深く抒情溢れる絵世界でしょうか。

版画展ですので、版画のみですが、
しっかりした写生に基づく、まるで絵画のような木版画です。

(当時の画壇の中心だった黒田清輝を中心とした画会と対立した別の画会の
その中心人物だったようですね。黒田氏を殴ったとか?の武勇伝?も有るようです。)

80回90数回と擦り重ねられた木版画は、
木版画特有の温かさが基本的に在る上に、
独特の奥行と深さを湛え、
非常に細やかで繊細ながらも、芯の強い妥協なき表現がされているのが見受けられます。

 

  (以下の画像は配布パンフレットより)

吉田博・木版画展より「富士拾景 朝日」
「富士拾景 朝日  大正15年(1926年)」

朝の富士裾野の様子です。
この写真では判りにくいですが、
夜明けの空気感、水の冷感、小さく描かれた民家の中に有るだろう人々の寝息や息づかいまで伝わってくるようでした。

 

「東京拾二題 亀井戸」
「東京拾二題 亀井戸  昭和2年 1927年」

写真では色が呆けていますが、
淡い藤紫で表現されている藤の花が満開の中、人々が集う様子、
水の動き、花の香り・・・
全てが今生きているがごとくです。

 

同じく、春の日差しに桜の花が一面に香るがごとく・・・・・・。

吉田博版画展より「櫻八題 弘前城」
「櫻八題 弘前城 昭和10年 1935年」

櫻を前面に描いているところが特徴的です。

 

氏の得意分野は、ご自身でも明言されているように山岳を中心とした風景写生にあるようですね。
妥協なき写生を通して結実していっただろう作品群は、
お人柄でしょうか、品のある誠実さも見られ、
味わい深いものとなっています。

とても惹かれるものを感じて一点一点魅入りました。
2度足を運びましたが、まだ観足りない思いがします。

まだ一週間会期がありますので、時間が取れたらまた行くかもしれません。あるいは
油彩や水彩も観たくなりましたので、巡回展の東京会場に行きたくなりそう・・・・。

 

と、今日はここまでにします。

この記事は、次回{吉田博版画展 その2}へに続きます。

 

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